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7月19日(祝)Iチーム1日練習にて。
バレーに限らず、スポーツ全般に言えることですが、
練習などをしてて、「○○しないといけない」とか言うことがあります。
でも、本当はそうじゃないはず。そうじゃないほうがいいはずです。
…以下、そんな話を子供たちにしました。
「バレーがしたいから、楽しみたいから○○する」というのが本来あるべき姿。
操り人形になってはいけない。
自分から、自分の意思で、自分の頭で考えて動くべき。
そのほうがゼッタイ楽しめる!
操り人形といえば、実際の技術(プレー)面も同じ。
操り人形のように手足から動くのは、「操られている」証拠。
ボールに操られてしまってる。
そうではなく、文字通り「内発」的(自発的)に動く。
自分の身体の中心、心の中心から動かす。
バレーを初めてやる頃は、何となくボール遊びが楽しい、という動機だろう。
それはどんなに上手くなっても、多少形が変わってもずっとある感覚だと思う。
それと同時に、上達するにつれて、今度は「できる喜び」を知るようになる。感じるようになる。
それが「頑張る」ためのモチベーションになってくるんだと思う。
そうしたものを得るために、得たいと思うがゆえに、人は頑張る。そうあるべきである。
決して、「やらないといけないから」とか「言われるから」とかいう動機ではないほうがいいに決まっている。
バレーを楽しむためには、「できた」プレーを再び出せるように頑張る。
或いは「できる」プレーを新たに増やすように頑張る。
そしてそのためには、自ら動くことが大事。
「言われたから」とか「やんなきゃいけないから」とかではなく、「やりたいから」
という内発的な動機によって動く。それによってより多く、より大きく楽しめる。
言われなくても、自らやろうとすることが大事。
自分が楽しむために、達成感や満足感を得るために、自ら進んでやる、
そうなってくると、今まで以上に上達する。
個人としてももっともっと上手くなるし、チームとしてももっと強くなる。
そしてそれによってより楽しくなる。。という好循環ができる。
もちろん間には辛いことや苦しいこともあるでしょう。
今の時期だと、暑さもその1つかも知れない。
でも、暑い夏を乗り切れば、苦しく辛いときを乗り越えれば、
その先にはとても大きな喜びや感動が待っている。
全日本男子の越川選手が、何かの番組で言っていました。
「(10のうち)9.8くらいは辛いこと苦しいこと。楽しいことは0.2くらいしかない。
でも、それがあるからこそ、9.8を頑張れる。」
その「0.2」をより価値あるもの、感動的なものにするために「9.8」があるんだろうと思う。
◆ciel(小学生&中学生のバレーボールクラブ)
http://www.npo-jcp.org/ciel/
◆技術ブログ「古武術(ナンバ)式・バレーボール研究会」
http://plaza.rakuten.co.jp/namba/
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われらが「I」チームにも、天才がいます。
ただ、一口に「天才」といっても、いろんなタイプの「天才」がいると思います。
まぁ、今巷で話題の先生の言葉をお借りすると、「すべての子供たちが天才」です。
そしてその「天賦の才能」を、私たち指導者がどれだけ引き出せるか、というだけのことなのかも知れません。。
例えばイチロー選手のようなタイプ。天賦の才能もあったんでしょうけど、
それ以上に注目すべきは、小さい頃からコツコツと努力し、勉強・研究し、
自身に合った技術(フォームなど)を探求し、作り上げていった、ということだと思います。
その経緯を知らない周囲の指導者たちは、「変なフォーム」「基本を外れたフォーム」と見てしまう。
そこで問われるのが、指導者の「眼」なんでしょう。
ただ、ここで注意が必要になります。
この話だけを考えると、「基本通りのフォームじゃなくても、個々の個性を尊重しなければならない」
と考えてしまう人も多いかも知れません。
しかし、イチロー選手のような例は、明らかに「少数派」であり、大多数のケースでは、
「基本のフォーム」をしっかり教えたほうが、その子のためになる事例のほうが圧倒的に多いんです。
そうした「少数派」のケースを、指導者がちゃんと見極められるか。。というところが
腕の見せ所なのかも知れませんね。
実際、僕自身も指導者として、いろんな子を見てきましたが、
イチロー選手タイプの子供とは、会った事がありません。(もしかしたら気づいていないだけ??)
ただ、「この子、天才だな」という子は、何人か会ったことがあります。
その中には、いわゆる「運動神経が良い子」もいます。「言った事をすぐ体現できる子」もいます。
そして「図太い(いわゆる「こいつは大物になるなぁ」という子)」という子もいます。
最近注目しているのは、「ちょっと普通のフォームとは違うけど、なんか身体論的には理に適っている」
…そういう動きをする子がいるんです。
これは、ある程度その「身体論」を知らないと気づかないと思いますが、
そういう動きを無意識にできる、というのも、「天才」を感じさせる1つの要素として
あるんだな、と思いました。
その子はすごいんです。
バレーノートというのを任意で書かせているんですが、そこにはみんな
「○○をがんばる」とか目標を書いたりしてるんですが、
その子の場合は、いつも具体的な数字を書いてくるんです。
ちなみに小学3年生です。
この子は図太い性格の持ち主で、…まさに大物になる要素をいくつも持ち合わせている、
という印象です。
こういう子を見るとき、指導者としてはある意味プレッシャーですね。。
この子の才能を潰さず、才能を開花させることが、自分にちゃんとできるだろうか。。
しかし決して悲観的になっているわけではなく、すごく前向きに、より一層自己研鑽に努め、
真っ向からチャレンジしていきたいと思っています。
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7月18日(日)、「I」チームで大会に出場しました。
非公式(?)の交流大会ですが、8月頭に大会が控えているということで、
そのシミュレーションとして位置づけて臨みました。
僕が正式に監督となったのが5月からで、「I」のメンバーは半数以上が4月入部です。
人数構成でメインは4年生(当日ベンチ入りは5年3人、4年 5人、3年 1人、2年1人、1年1人)。
そんなチームですが、結果は。。8チーム中、4位でした。
今回出場チームの中で、他のチーム・他の選手たちは、
ウチよりも、長くバレーをやっている子がほとんどで、学年も6年生など、恐らくウチより上。。。
そんな中での4位は、まずまずなのかな。。という感じでしょうか。。
まぁ、子供たちには自信を持ってほしいです!
それから、とある他チームの監督さんから、
「上手くなった、フォームがきれい、1ヵ月後も楽しみ。」とのお褒めの言葉を頂きました。
当初より「とにかくフォームがきれいなチーム」を目指している「I」チームなので、
この言葉は、本当に嬉しく、この上ない最高の褒め言葉でした。
もちろんまだまだ満足には程遠いのですが、これまで3ヶ月ほどかけて積み重ねてきて、
子供たちの頑張りが評価されたことに対しては、本当に素直に、嬉しく思いました。
フォームを重視するのは、指導者としての想いがあるからです。
○子供たちに、ケガをしにくい(障害を起こしにくい)プレーをして欲しい
○将来よりよく技術が伸びるように。(変なクセがつくことで上達の「伸び」が滞るのを防ぎたい)
というものです。
プレーによって、選手によって、考えないといけないこともあります。
型にはめるべきか、個性を伸ばすべきか、その時々によって、指導者には正し判断が求められると思います。
その辺と関連して、次回は「天才」というものについて書いてみたいと思います。
こんにちは。松尾です。
サッカーW杯はスペイン優勝で幕を下ろしましたね。
日本代表の活躍も、日本中に感動を与えてくれました。
僕らスポーツ指導者としては、「感動した」で終わらせるのではなく、それにとどまらず、
いろいろと学ぶべきことがありました。学び、そして自身の活動に活かすべきことがありました。
僕自身感じたことをいくつか書き留めておきたいと思います。
○「泥臭さ」が、時として技術を超越する。勝敗を揺るがす。
つまり「気持ち」。
FIFAランキング下位の日本が、上位ランクの国々を破って決勝トーナメントへ。
上位チームも、油断したわけではない。
しかし気持ちの部分で、「がむしゃらさ」「泥臭さ」という部分で
日本よりも劣っていたのかも知れない。それが原因でこういう結果が出たのかも知れない。
「心技体」という言葉があるが、まさに「心」。
技や体よりも、まず「心」が大事になってくるときがある。
○背番号「10」の中村俊輔選手でさえ、ピッチに立てないことがある。
それでも腐らずに、チームのために尽くす。
ピッチに立つ選手だけが脚光を浴びるのは事実かも知れない。
しかしその選手たちは、控え選手に支えられている。
そしてコーチやその他スタッフ陣に支えられている。
そうした人たちが一体となって、よりよい「チーム」ができあがる。
W杯終了後、中村俊輔選手は日本代表からの引退を示唆する発言があったようだが、
少なくともW杯期間中は、「チームのため」に徹した。
腐らず、チームに貢献する態度を示した。
自分を押し殺して、「今何ができるか、今何をすべきか」を考えたのだろう。
そして、控え選手のそうした態度が、レギュラーメンバーを奮起させた。
控えの選手の「頼むぞ」という声が、「がんばらなければ」という気持ちにさせる。
⇒控えの選手が納得するプレー。レギュラー選手はその覚悟と責任を持たないといけない。
譲れないことはしっかり主張すべきだが、
「自己主張すべきところ」と「チームへ献身的に貢献すべきところ」を
いかにうまく使い分けられるか、が重要なのかな、と感じた。
これは本田選手の態度からも同じようなことを学べるだろう。
⇒小学生などの初期段階では、試合において「自己の成長、1人1人が練習でやったことを1つでも出し、成長する。」
ということを目指してやっている。
それもやりつつ、「チームワークへの意識」も作っていかねばならない。
⇒単純な「勝利至上」ではなく、「チームの(仲間の)」勝利のため、という意識。
自身の「勝ちたい」という気持ちも、もちろん大事だし、モチベーションにつながる。
ただ、「チームを勝ちに導きたい」「仲間と一緒に勝つ喜びを味わいたい」という気持ちは
特にチームスポーツの醍醐味でもあり、より大きなモチベーションとなるのではないだろうか。
○選手だけのミーティング。戦術面にまで至り、言い争いのように。
ただそれ以降、練習時の話し合い、確認の話し合いが多くなった。
⇒小学生では、選手同士で戦術面の話し合いをするのは、かなりレベルの高いチームになってから。
初期段階では監督から話し、選手の口から言わせるようにして、
徐々にそこに向かって選手を・チームをつくっていく。
○とにかく、「周囲を感動させる」ようなプレーや態度をとることが大事。
プロスポーツ選手は当然なのかも知れないが、アマチュアであっても基本的には同じだと思う。
自分1人だけでスポーツをするのは限界があるし、どんな形であれ
周囲に支えられて、よりよいプレー、より高いパフォーマンスが発揮できる。
周囲に支えてもらえるように、周囲に「力になりたい」と思わせるためには、
選手の「周囲を感動させる」ようなプレー・態度が大事。
それはきっと、「ひたむきさ」であったり「潔さ」であったりするのだろう。
本当にいろいろ感じさせてくれたW杯日本代表の闘いでした。
あと、本田選手の「応援してくれた人たち、批判してくれた人たち、すべてが僕らにとって大切な存在でした」
といった発言が注目を集めました。あの若さで、こんな発言ができるのはすごいですね。
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こんにちは。松尾です。
更新日を見ると、なんと1年近くも放置してしまった
このブログですが、このたび再開しようと思います。
今年度より、とある小学生チーム(以下、「Iチーム」とします)の監督就任の話を頂きまして、
5月より正式に監督として入らせて頂いています。
以下、3つのことについて、少しずつ書いていきたいと思います。
○ciel(バレーボールクラブ)活動について
○Iチーム監督として感じたことなど
○ciel教育システムについて
最近のことに加えて、これまでのことを振り返ったりもしていろいろと書いていきたいと思います。
よろしくお願いします
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昨今、とても手軽にビデオ撮影ができるようになりました。
ビデオではなく、最近はもうDVDとかHDDとかですね♪
編集・ダビング作業などもとても便利にできるようになっています。
バレーボール(スポーツ)において、これはとても良い効果を生み出しますよね!
昔は、「自分のプレーを映像として見てみたい」と思っても、なかなか難しかったのですが、
今の子は、比較的簡単に見れます。大人がそういう環境を作ってあげることができます。
僕自身も、とあるジュニアチームでコーチをやらせてもらっていた頃、大会・練習試合のたびに
DVDで撮影して、ダビングして、各家庭に配布していました。
今回は、イメージトレーニングについて、ごくごく簡単にではありますが、書いてみたいと思います。
(以下、過去にチームの親御さんに向けて書いた文章です)
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お父さん・お母さん方へのお願い
DVDをみるときは、「悪いプレーは1回だけ」「良いプレーは何回も」子どもたちに見せてあげて欲しいと思います。
イメージトレーニングには、大きく分けて、
「プロセスのイメージ」と、「最終結果のイメージ」の2つがありますが、
いずれにしても、(言うまでもなく)「成功イメージ」「良いイメージ」を持ってもらうことが大事です。
「悪いプレー」を追及したくなる気持ちも良く分かります。
実際、しっかり反省することも必要だと思います。
しかし、そこをしつこく突かれると、子どもたちはDVDを見ること自体がイヤになります。
だから「悪いプレーは1回だけ」見ればいいと思うんです。
コートの中ではコーチに叱られ、家に帰ったらお父さんお母さんに怒られ。。
それでは、子どもたちは「逃げ場」がありません。
僕松尾自身はコーチとして、良いプレーや頑張ったプレーは極端なくらい褒めるようにしていますが、
気を抜いた(サボった)プレーや思いやりに欠けるプレーは、やはり叱ります。
しかし家では、「悪いプレー」には目をつぶって、(苦笑いするくらいに留めて)笑って、許して♪(by和田アキコ)
「良いプレー」を、思いっきり褒めてあげて欲しいんです。
一緒に喜んであげて欲しいんです。
お父さん・お母さんに褒められるのが、子どもたちにとって一番嬉しいことだと思います。
DVDをみるのは、イメージトレーニングとして重要な時間だと思っています。
プラスイメージをつくり、自信を持ってもらう重要な機会だと思っています。
大事なのは、子どもたちに自ら能動的に「DVDを見たい!」と思ってもらうことです。
子どもたちから、お父さん・お母さんに対して「一緒にDVD見よう!」と言ってくることです。
そして「子どもたち自ら考えること、自ら感じること」というのがすっごく大事だと思うんです。
コーチ・指導者の世界では、「オーバーコーチング」という言葉があります。
(僕個人的には「オーバーティーチング」という表現の方が正しいように思えますが。)
いわゆる「教えすぎ」ということです。
何でもかんでも教えるということは、子どもたちから「自ら考える」という機会を奪うことになります。
我々コーチは、「教えるべきところ」「子どもたちに自ら考えさせるべきところ」といったことを
日々気をつけながらコーチングしています。
これは「個々人によって」「技術レベル・段階によって」「教える内容によって」など、使い分けなければいけません。
コーチングというのは、やればやるほど、真剣にやろうと思えば思うほど、奥深いものだと思います。
僕自身、まだまだ未熟ながら、そうしたことを日々考えながら、実践しているつもりです。
プレーについていろいろおっしゃりたい気持ちも分かりますが、
そこはグッとこらえて、思いっきり褒めてあげてください!
偉そうな表現、無礼な言い方、どうかご容赦ください。
どうかよろしくお願い致します。
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以上の文章は、どちらかというと、まだあまり勝負にこだわらない、
まずは子供たちにバレーボールの楽しさ、上達の喜びを感じてもらい、それをモチベーションにする、
といった段階にあるチームでの話です。
なので、「勝負にこだわる」「自チーム・相手チームの戦略・戦術分析をする」みたいな段階にあるチームの場合は
またちょっと違うと思います。
いずれにしても、今の時代の子供たちは、ほんと羨ましいですね〜。
…皆さんはどう思われますか?? ぜひご意見お寄せください♪
皆さんが指導者として重視されていること、常日頃子供たちに言っていることなども教えて頂けるとうれしいです!
■中学生のメンバー大募集中!
cielYVC(湘南cielユースバレーボールクラブ)
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バレーボールのジュニアチームで、遠征などをするとき、たまに「バス移動・電車移動」をしたりします。
そうしたとき、子供が率先して、お年寄りの方に席を譲ったりします。
こういうことって、バレーボールなんかより全然大事なことですよね。ホント、素晴らしいな〜と思います!!
子供のほうが、逆に素直にこうこう行動を取れたりするのかなぁ、という気がしました。
あるとき、子供たちに「けじめ(メリハリ)」という話をしたことがあります。
今回はその話を書きたいと思います。
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「けじめ」とは、“今、何をするべきときか”をよく考えて行動することです。
けじめのある人というのは、そのときそのときの状況を見て、今何をしないといけないかを考えて
行動できる人のことです。
人の話を聞くときに、べらべらとしゃべっていたりしたら、
その話を一生懸命聞こうとしている子の邪魔になります。人に迷惑をかけることになります。
遊ぶときは目一杯遊びましょう。ふざけるときは大いにふざけましょう!
でも、真剣に話を聞かないといけないときはちゃんと聞きましょう。
コートに入って、笛が鳴ったら、しっかり気持ちを切り替えましょう。
人間的に素晴らしい人は、そういうけじめがしっかりできる人です。
バレーで良い選手というのは、そういうメリハリ(切り替え)をきっちりつけられる選手です。
いつも言っていますよね。「ずっと集中している必要はない。相手選手がボールを触るとき、その瞬間に“短く集中する”」
「(気を)抜くときは抜く」ことも大事ですからね。
それがメリハリ(けじめ)です。
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