われらが「I」チームにも、天才がいます。

ただ、一口に「天才」といっても、いろんなタイプの「天才」がいると思います。

まぁ、今巷で話題の先生の言葉をお借りすると、「すべての子供たちが天才」です。

そしてその「天賦の才能」を、私たち指導者がどれだけ引き出せるか、というだけのことなのかも知れません。。


例えばイチロー選手のようなタイプ。天賦の才能もあったんでしょうけど、

それ以上に注目すべきは、小さい頃からコツコツと努力し、勉強・研究し、

自身に合った技術(フォームなど)を探求し、作り上げていった、ということだと思います。

その経緯を知らない周囲の指導者たちは、「変なフォーム」「基本を外れたフォーム」と見てしまう。

そこで問われるのが、指導者の「眼」なんでしょう。


ただ、ここで注意が必要になります。

この話だけを考えると、「基本通りのフォームじゃなくても、個々の個性を尊重しなければならない」

と考えてしまう人も多いかも知れません。

しかし、イチロー選手のような例は、明らかに「少数派」であり、大多数のケースでは、

「基本のフォーム」をしっかり教えたほうが、その子のためになる事例のほうが圧倒的に多いんです。

そうした「少数派」のケースを、指導者がちゃんと見極められるか。。というところが

腕の見せ所なのかも知れませんね。


実際、僕自身も指導者として、いろんな子を見てきましたが、

イチロー選手タイプの子供とは、会った事がありません。(もしかしたら気づいていないだけ??)

ただ、「この子、天才だな」という子は、何人か会ったことがあります。

その中には、いわゆる「運動神経が良い子」もいます。「言った事をすぐ体現できる子」もいます。

そして「図太い(いわゆる「こいつは大物になるなぁ」という子)」という子もいます。

最近注目しているのは、「ちょっと普通のフォームとは違うけど、なんか身体論的には理に適っている」

…そういう動きをする子がいるんです。

これは、ある程度その「身体論」を知らないと気づかないと思いますが、

そういう動きを無意識にできる、というのも、「天才」を感じさせる1つの要素として

あるんだな、と思いました。

その子はすごいんです。

バレーノートというのを任意で書かせているんですが、そこにはみんな

「○○をがんばる」とか目標を書いたりしてるんですが、

その子の場合は、いつも具体的な数字を書いてくるんです。

ちなみに小学3年生です。

この子は図太い性格の持ち主で、…まさに大物になる要素をいくつも持ち合わせている、

という印象です。

こういう子を見るとき、指導者としてはある意味プレッシャーですね。。

この子の才能を潰さず、才能を開花させることが、自分にちゃんとできるだろうか。。

しかし決して悲観的になっているわけではなく、すごく前向きに、より一層自己研鑽に努め、

真っ向からチャレンジしていきたいと思っています。