勝利へのこだわり<3>
決して、手を抜いていい大会があるわけではない。
ただ、それぞれの大会に臨む「目的」が、大会によって違っても良いと思う。
大会の種類によってもそうだし、チーム作りのステップ(段階)に応じてもそう。
「とにかく試合慣れをするため」というときもあって良いし、
「とにかくゲームを楽しむため」というときもあって良いし、
「チーム作りの集大成として、全力で勝利にこだわってやる」というときもあって良い。
大事なのは、「目的を明確にすること」そして「目的に向かって全力を尽くす」こと。
それがつまり、「勝つことだけが目的ではない」ということである。
すべての試合・大会で「勝利にこだわる」。ただ、そのウェイトのかけかたとか、優先順位とかが、
試合・大会によって異なっても良いだろう、ということである。
さらに、全ての大会に共通した目的が「成長確認作業」である、と考える。
練習であれ大会であれ、1つ1つは「プロセス」に過ぎない。成長のプロセスである。
本当に大事なのは、子供1人1人が、選手として・人として、成長すること。
学び、上達し、そして心身ともに成長していくこと。
動物ではなく、「人」として生まれたからには、飽くなき成長を志すことが大事だと僕は考える。
それこそが「生き抜く」ということであり、人生の最期に「我が人生に悔いなし」と言える唯一の方法とさえ思う。
そして基本的には、「これで終わり」ということはあり得ない。どんな大会を経験しても、
また「次の勝負どころ」がある。
いわゆる「引退試合」の後にも、その後の人生における「勝負どころ」が待っている。
そこでも同様に、「次(の人生)につながる学び」を得る心構えが必要である。
…と、そう堅苦しいことを考えるまでもなく、
子供たちの成長を見ることは、親御さんにとって幸せを感じられる瞬間ではないだろうか。
そしてもちろん指導者としてもそうである。
無限の可能性を見せてくれる子供たち。その成長に立ち会えることを、本当に嬉しく、有難く思う。
◆cielバレー塾
http://www.npo-jcp.org/ciel/