すぽーつ栄養学<4> ◆成長期の食事について


今回は、成長期の食事(二大栄養素)について、書いてみたいと思います。

小学生バレーをやっている子どもたちが中学・高校・その先へと進むとき、

バレーボールを続けてくれるかどうかは分かりません。

しかし、バレーを続けてくれたときに、より良い形でプレーをできるよう、

我々コーチは、基礎的な技術であったり、生活態度なども含めて、長期的視点で指導をしています。


栄養についていろいろ勉強していると、

栄養面でも、そういう長期的な視点も大事なんだということを、つくづく感じさせられます。

中学や高校で、身体が大きくなって、より本格的にやるようになってから…、ということではなく、

小学生の今のうちから、必要な栄養素をバランスよく摂って、身体づくりの土台を固めておくことが、

その後の健康な身体をつくり、健全な発達を促すために欠かせません。



成長期に必要な二大栄養素として、「たんぱく質」と「カルシウム」があります。


たんぱく質は、ご存知のとおり筋肉や内臓、ホルモン、骨などの材料になります。

たんぱく質の適量は、一般成人で、体重1kgあたり、約1.1g と言われますが、

男子は10歳頃、女子は8歳頃になると、【 大人と同じ量 】を摂らないといけないそうです。

「日常生活に必要な量」プラス「成長に必要な量」、ということですね。

さらに、定期的にスポーツをしている場合は、それ以上に必要だ、とも言われます。

目安として、一般スポーツ選手で約2g、成長期のスポーツ選手で【 約2.2〜2.5g 】 です。


カルシウムは、こちらもご存知のとおり、骨格を作ったり、筋肉を動かしたりするのに必要です。

カルシウムは、「含有量」と「吸収率」の両方に優れた牛乳・乳製品がベストですね。

必要量は、一般成人で600mg(牛乳コップ約3杯)、スポーツ選手で1000mg以上といわれます。

小学生も同じ量と考えて良いそうです。前述のとおり、「通常必要な分」プラス「成長分」です。

さらに、中学生になると、成人の1.5倍も必要だそうです!


SUNSの子たちは、朝食をしっかり食べていない子も多いようですが、

せめて朝(と晩)、最低コップ1杯の牛乳を毎日欠かさない、といったことからでも続けて欲しいな、と思います。

もちろん理想は、「5大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質・ミネラル・ビタミン)」をまんべんなく摂れる食事です。

「主食・主菜・副菜・果物・牛乳」を毎食(朝食にも)揃えるのがベストです。

しかしいろんな事情で、なかなか難しい面もあるかも知れません。

できるところからで良いと思うんです。「まずは毎食に牛乳を」から、みんなで始めてみませんか??


しかし、牛乳が苦手な子、体質的に飲めない子もいるかも知れません。

そういう子は、乳製品など、カルシウムを含む食品を摂るようにしましょう。

その他カルシウムを含むものとして、ヨーグルト、チーズ、めざし、しらす、桜えび、豆腐、豆製品、小松菜、ひじき、わかめなどがあります。

ただ、吸収率に関して、最も良い牛乳でも「約50%」だそうです。

この吸収を高める働きがあるのが「ビタミンD」です。

干ししいたけ、干物、卵黄、レバー、かつお、いわし、マグロなどに多く含まれます。

逆に、加工食品やスナック菓子、清涼飲料水、ファーストフード、インスタント食品に多く含まれる

「リン」は、カルシウムの吸収を悪くするので、摂り過ぎに注意しましょう。

(逆に言えば、おやつのときなど、スナック菓子を食べるときは牛乳を飲むように心掛けると良いですね!)


…皆さんからの補足などありましたらぜひ教えてください!



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