小学生バレーの指導者を見ていると、「プレーができなかったら怒る」という指導者がたくさんいます。

これはあくまで表面的なことなので、その実は、いろんな背景があるのでしょう。

その一部をみて、是非を問うのは確かに難しいです。

しかし、しばらく見ていると、その指導者ごとの「怒る基準」が見えてきます。

本当の意味での「指導」の一環として「叱って」おられる指導者の方もいらっしゃいます。

ただ、多いのが「失敗・ミスを怒る指導者」です。「なんでそんなプレーができないんだ!」とか、です。

確かに、たとえば練習のときに、そのプレーが良かったのか悪かったのかよく分からないときなど、

それを明確に子供に伝える(自覚させる)ことは大事だと思います。

しかし、ただ感情的に怒るのはどうかと思います。指導者が、自分の思い通りにならなかったから怒る、というのはどうかと思います。

「自分は指導力がありません(低いです)」と、自ら宣言しているようなものです。

もしかしたら、自分の指導力の無さ(低さ)が歯痒くて怒っておられるのかも知れませんが、子供たちにとっては迷惑な話です。


「怒ることで、子供たちを良い方向に導ける」ということを指導者自身が考えているケースなら、怒るべきでしょう。

「チームの雰囲気・場の空気をピリッと引き締めるため」に怒ることも必要でしょう。

場合によっては「怒っているフリをする」ということが効果的な場合もあるでしょう。

そういうすばらしい指導者の方ももちろんいらっしゃいます。


またそれでもし「良い方向へ導けなかった」としても、それは指導者自身の経験となり、成長となり、次に生かされると思います。

子供たちだけじゃなく、指導者もそうして成長していくものだと、僕は思っています。

しかし、ただ単に「子供が思い通りに動かなかった」「自分自身の機嫌が悪かった」とかで怒っている指導者がとても多い気がします。


僕自身、そういう指導者都合の、感情的なものを「怒る」といい、

「子供たちを良い方向へ導くためのツール」としてのものを「叱る」といい、

この2つを区別しています。もちろん「叱る」を使うべきだと考えています。


さらにこの「叱る」基準についても重要です。

単純に「ミス」を叱ってはいけません。その子は「チャレンジ」しなくなります。


保護者の方々の意見を聞くと、「あのチームの監督さんは厳しくていいね〜」とかいう声があったりします。

無論、上記のような「基準」を見定めて言っている訳ではありません。

「よく怒る指導者」=「厳しい指導者」=「良い指導者」みたいな式が成り立っている保護者の方が少なくありません。

本当は、保護者の方々にも、見る目を育てて欲しい、厳しい目で指導者を見定めて欲しい、と思うのですが、

何よりもまず、指導者自身が「指導力を上げる」「質の高い技術指導・教育的指導をする」と同時に、

自身の「叱る基準」をしっかり確立するのがまず先決なんだろうな、と思います。


皆さんはどう思われますか??



■中学生のメンバー大募集中!
 cielYVC(湘南cielユースバレーボールクラブ)
 http://www.npo-jcp.org/ciel/vc/y/
 http://cielyvc.seesaa.net/